出典:テニスの王子様 第26巻 98-99ページ 著者:許斐剛
無我の境地は頭で考えて動くのではなく身体が実際に体験した記憶などを含め無意識に反応してしまう、己の限界を超えた者のみが辿り着ける境地。発動とともに体をオーラが包み込み反応速度や筋力などが実力以上に上昇するとともに、プレースタイルが不規則に変化し今まで対戦したプレーヤーの技を状況に応じて使用する。
百八式波動球は石田銀の108の波動球の中で最高の威力を誇る技。無印では弐十壱式ですら河村を観客席上部に吹き飛ばすなどの威力だったため使用されず、新テニスの王子様でついに使用されたもののデューク渡邊には通じず逆に場外に吹き飛ばされてしまった。
破滅への輪舞曲(ロンド)は1打目のスマッシュを相手の手首に当ててラケットを弾き、返ってきた打球を2打目のスマッシュで確実に決める跡部景吾の技。手塚戦では一瞬でラケットの面に当てられたうえ手塚ゾーンの回転をかけて返され、越前戦では無我の境地によってコピーされるなど意外と活躍していない。
時間差地獄は丸井ブン太の妙技の一つ。スマッシュをあえて一度空振りして背面でヒットすることによってタイミングをずらすことができる。全国大会決勝では他の妙技を知っていた菊丸の意表を突き出し抜いた。
ブラックジャックナイフは鬼十次郎の放つ桃城のものとはパワーもキレも倍以上のジャックナイフ。入れ替え戦(シャッフルマッチ)で当たった桃城の両手首を一撃でラケットが握れないほどに負傷させたが、崖の上のコートでの特訓後は桃城もブラックジャックナイフを打てるようになった。
手塚ファントムは手塚国光の技の一つで手塚ゾーンとは逆に回転によって相手のすべての打球をコートの外に出してアウトにする。かつてリョーマにこの技の可能性を指摘された際は「不可能だ」としていたが全国大会決勝の真田戦で手塚はこの技を実現した。
零式サーブは手塚国光が全国大会準決勝で初めて見せた零式ドロップショット同様に打球が全く弾まずに戻るサーブ。腕にかかる負担が大きく、決勝の真田戦で手塚ファントムとともに零式サーブを連発した手塚は腕にかなりのダメージを負った。
ツイストスピンショットは不二裕太の得意技。ボールに極度の縦回転を与えることによって急角度でバウンドしツイストサーブのように跳ね上がる。威力は絶大なもののかなり無茶な姿勢でショットしなければならず、骨格も出来上がっていない成長期の体にはかなりの負担がかかる危険な技でもある。