出典:テニスの王子様 第16巻 76-77ページ 著者:許斐剛
波動球は不動峰中の石田鉄の打つ渾身のフラットショット。あまりの威力に打った本人や打ち返した相手までも手首や腕を負傷してしまう危険な技のため部長の橘から使用を制限されている。後に河村が会得し、全国大会では石田鉄の兄・銀によって考案された技であることが明らかになった。
ムーンボレーはネットに出た相手の上を山なりに抜く中ロブ気味のトップスピンボレー。通常のロブボレーと違いトップスピンがかかっているため軌道上対応しづらく、仮に打球に届いたとしても打ちづらい打球となる。大石はこのムーンボレーを針の穴を通すコントロールでライン上に落とすことができる。
音速弾(ソニックブリット)は不動峰・神尾の高速スライスショット。超スピードで走り込んだ勢いを活かしてランニングショットにアンダースピンをかけることで初速よりもバウンド後さらにスピードが増し、驚異的な動体視力を持つ千石ですら返せないスピードとなる。
ナックルサーブは切原赤也の打つ本人以外どこに跳ねるか予測不能のサーブ。指を立ててボールを握り押し出すようにトスをあげることで特殊な回転をかけており、リョーマとの草試合で赤目モードになった際は執拗に膝を狙い続けて再起不能に追い込もうとした。
ブレ球は聖ルドルフの部長・赤澤吉朗のバックハンドストローク。意図的に打っているわけではなくラケットの先端で打つ赤澤のクセによって打球に常人では判別できないほどの無数の微妙なブレが生じるため動体視力の優れた人間にはボールが分裂して見える。
タンホイザーサーブは跡部景吾が関東大会後の特訓により身につけた跳ねないサーブ。ドライブCと同じくものすごい回転量を与えてボールを変形させることによるイレギュラーバウンド(不規則な跳ね方)を利用した技だが、もはやイレギュラーというよりノーバウンドである。
手塚ゾーンは打球の回転を自在に操り相手の打球を自分のいるところへ戻ってこさせる技術。作中最初にこの技を披露したのは越前南次郎だがその後手塚国光が使用した際に「まさに手塚ゾーン」と呼ばれこの名前で定着した。
零式ドロップショットは手塚国光の伝家の宝刀。通常のドロップショットとは異なりボールが地面に着くと全く跳ねずにバックスピンにより手前に戻るスーパーショットで、これを返すためにはボールがバウンドする前に返球するしかない。
スカッドサーブは鳳長太郎の得意とする超高速フラットサーブ。スピードは時速194kmにも達し関東大会では海堂と乾に反応することすら許さずサーブだけでゲームを奪うほどで、跡部いわく氷帝学園でもあれを返せるのは(おそらく自分以外には)樺地くらいのもの。