デュークバントはデューク渡邊が打つドロップショット。おそらく単なるドロップショットなのだが、それを破壊王(デストロイヤー)と恐れられた世界屈指のパワープレーヤーであるデュークが打つことで絶大な緩急となる。
あの体つきと顔つきからは想像もつかないほどの優しいドロップショット。平等院いわく「デュークの本来のテニスは優しい小技」らしく、デューク渡邊自身の性格を鑑みてもしっくりくるものがある。
技データ
- 球威
- 使い勝手
- 回転量
- 決定力
デュークホームランとは対照的に極限まで威力を抑えたショット。ホームランが打てるデュークだからこそ持ちうる最大の威力幅を活かした技となっている。
本来ドロップショットは使いどころを間違えればチャンスボールとなってしまうため使える場面が限られるのだが、当たれば1発退場となるデュークホームランのせいでドロップショットに注意を割くのは難しそうだ。
威力を殺し回転もいなした正当なドロップショット。そういう意味では手塚国光の零式ドロップショットとは対照的だ。
ドイツ代表のジークフリートには拾われてしまったが、使いどころによっては恐ろしい決定力を生み出すだろう。このとき決定打とならなかったのは角度的にホームラン打てず、強打への警戒がなかったことが大きい。
テニス経験者から見た デュークバント
強打の得意な選手ほど相手はそれを警戒してコート後方に構えるためドロップショットが有効となる。
そのため本来は強打を打てる体制の時にあえてドロップショットを打つべきなのだが、この時は他に打てるショットがなかったのだろう。そもそもダブルスでドロップショットが有効な局面はシングルスよりさらに少ないのだが…。
W杯本戦のことを考えるならこの時点でこの技はバラさず、パワープレーヤーとしての印象を強めておくべきだっただろう。もっともプレW杯とはいえ日本は勝ちにいっているため出せる球は惜しまず出していくのだろうが。